さて今私は便意と闘っております。
自身の腹の内側に南部鉄器を思わせる存在感のある痛みが私を襲います。その存在感そのままに痛みは黒い棘のように振舞い私を突き刺すのです。
つまりは便秘です。
その痛みは私にとって至福のときであるはずの睡眠欲を上回るようで眠気という眠気を苦痛という名の上等な刃物で麦を刈り払う大鎌が如く薙ぎ払ってゆくのです。
ウンコが出ないのです
かくも頑健な鉄器が風雨にされされ多少錆びるとも朽ちて尽き果てる事がそうそうないようにこの苦痛はいつ過ぎるかは分かりません。
ウンコがなかなか出ないのです。
きっと川があふれ土砂を流し濁りながら竜のごとく振舞うように腸内に留め置かれていたものが流れきるまで続くのでしょう。
たぶん下痢みたいになると思います。