すてきなおはなし

物語や文章を読んでいるとまれにとんでもなく好みのものに出会える。
いつの間にか虫に刺されようが足が痺れようが気にならないくらいの文章に合えるとまるで氷水を飲み下したような冷たさを覚える。興奮して熱っぽくなるんじゃなくてまるで心臓の辺りから一気に熱が奪い取られるような放出されるようなそんな感覚で読み終えた後に一気に息を吐いたような錯覚すら覚える。
其れはプロが書いたものをお金を払って購入した時でも素人が書いたものにたまたま眼が留まったときでも同じで幸か不幸かそういったものに市場性はあまり関わらないみたいだ。
ようは今日読んだ小説が素晴らしかった。
それだけで文章を読むのを辞められなくなる。事実本を読んだとして10冊の討ち7冊はゴミみたいなもので残りにまともなものがあるかどうか。それこそ浸水できるようなものは100冊に一つあるかないか。好きな作家のものでもたまにははずれがあるだろうし素晴らしく素敵なものに出会えるのはコストパフォーマンス的に言えばあまりよろしくないのかもしれないけど。ましてや編集や経営サイドの眼を潜り抜けた出版された本ですらこの状況で広大なWEBの海の雑多な文章群では塵芥な物の中から見つけ出すほか無い。
其れでも私は読むのを辞められないのだろうなぁ。