同人サークルとそれを取り巻く生産性とその影響

http://d.hatena.ne.jp/kurosiosadakiti/20130212#1360678453
ドラッカーを読み直して日本の同人システムって結構それの形に近いものなんじゃないかって思いついて自分が同人について書いた記事を読み返してみた。

ネクスソサエティに書かれてた所をざっくり言うと、新技術が現れたとして重要なのは今までの技術の生産性を上げることだけではなくその次に出てくる技術応用の結果だ。みたいな。

印刷革命における既存の本の印刷しなおしとルターのドイツ語訳聖書とマルクス資本論。及びそれによる学びの規定。
蒸気機関における炭鉱の水汲みとそれからの発展の工場の動力化と蒸気機関車の登場による距離の壁の払拭。
コンピュータの登場によって生まれた大量の計算資源と内部データの取得。
インターネット登場による外部データ同士のリンク及びそれらの取得。

新技術のその次の段階が大きな影響を及ぼすよって話なんだけど、これって逆に新技術が今までを代替した結果お大きな影響を及ぼす応用が出てくるよって事にもなるんじゃないかな。
もちろん全部がそうだとはいえないしそれまでに時間が掛かるだろうけどむしろ技術によって今までの行為が代替され生産性や速度が上がった結果その次が出てくる速度も上がるんじゃないかなと。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140213/259688/?rt=nocnt
クラタスのインタビューでも言われているけど、部品の通販やWEBオークションの存在で試作品が今までと比べて楽になった。
販売側から見ればそれは市場の転換なんだろうけど購入側から見るとそれは代替なんだよね。
今まで電話帳探したり中古車屋をめぐったり知ってそうな人に訪ね歩いたりの手間をWEBが代替してくれたって話。

前段階の技術による影響で次の行動が早くできる。
ネクスソサエティに掲げられている歴史が見たことの無い未来の一部にこれが関わってくるもしくは関わってる。
外側からやってくる成果への到達スピードが速くなり影響を及ぼしうる次の段階が同時多発的に出てくる。
更にそれら同士が次の前段階になりその次を生み出す。

同人やCGMという枠組みもそう見てみると割と面白い。
コミケが始まり印刷会社がそれに呼応してコピー機が生まれコピ本が生まれ印刷機の発展で小回りの利く印刷プランが生まれ同人ソフトが生まれフロッピーディスクが生まれCD−Rが生まれ同人ソフトにオリジナルのヒット作品が生まれ更にその同人即売会が生まれニコニコが生まれボカロが生まれ何故かMMDが生まれ東方なんかもそこに混ざり物理演算まで乗っかったり各々多種多様なコミュニティが生まれ互いに影響しあったりグッズ系の同人があったりワンフェスがあったりそれも機械類の恩恵を受けていたり。

前段階であるコンピュータが生まれ大きな影響を及ぼすWEBが生まれ更ににそれが前段階になろうとしてる。
今、私はそんな時代に生きているんじゃなかろうか。